暮らしのイギリス史―王侯から庶民まで

 本書に書かれているのは、寝室の歴史、浴室の歴史、居間の歴史、台所の歴史である。
 Amazonでのカスタマーレビューは芳しくないようだが、雑学集としてはよくできている。現代との差異を楽しむことができる。

 事大主義者には興味がないと思われる小さなネタやちょっと嫌なネタは小説に描写しようと思ったりしたら確実に役立つし、読者として思い浮かべる時のイメージも豊かになるはずである。
 これはと思った箇所を引用しよう。

同書 第1部 寝室の歴史「性病」P85より

幼児、赤坊と性交すれば梅毒を完治できる――がジョージ朝にはおぞましくも浸潤していて、犠牲になった子どもは少なくない。子どもには治癒力があり、梅毒を消し去って病状が好転すると考えられたからである。

それをすれば治ると思って、梅毒病みのオッサンが幼女を犯しに来る――こういうもろに呪術の世界が英国にもあったのだというのが恐ろしくも興味深い。


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